スティルトン
スティルトン (Stilton) は、イギリス原産のブルーチーズと呼ばれるアオカビで熟成されるチーズの一種である。
スティルトンにはよく知られている青色と比較的知られていない白の2種類がある。「チーズの王様」と呼んで賞賛するものもあり、どちらも欧州共同体委員会によって生産地保護指定の地位を認められた。
生産地
ダービーシャー、レスターシャーとノッティンガムシャーの3つの郡で生産され、そして厳格な規定に従って作られたチーズだけが「スティルトン」と名乗ることができる。
皮肉にもこの規制は、チーズの名前の起源となったスティルトン村では法律上スティルトンチーズを作ることができないことを意味する。スティルトン村は以前はハンティンドンシャー、現在はケンブリッジシャーに属しているためである。
ヨーロッパ標準 EN 45011で認可された独立検査機関による定期的な検査を受け、スティルトンを作ることを認可された搾乳場は現在わずかに6つだけである。現在のところ、これらのうち1つを除くすべてが、ノッティンガムシャー、レスターシャーの境界に広がるベルボア谷に本拠地を置く。ベルボア谷は一般にスティルトン生産の中枢地域と考えられている。そして現在唯一ベルボア谷以外のところでスティルトンを生産している搾乳場は、1世紀以上前にこの谷の住人に買われたという経緯で、このようになっている。
歴史
青いスティルトンの開拓者は、スティルトン村のグレートノース通り沿いのベル旅館の所有者クーパー・ソーンヒルだった。
1730年に、レスターシャーの田舎にある小さい農場を訪問したとき、ソーンヒルは特有なブルーチーズを発見した。彼はチーズにほれ込んで、そしてベル旅館に青いスティルトンの排他的な取り引きの権利を与えるビジネス取り決めを作り出した。その後まもなく、荷馬車に積まれたチーズが旅館に配送されるようになった。ロンドンから北イギリスまでスティルトン村を通過する主な駅馬車ルートを利用して、このチーズの販売を促進することが可能だったので、スティルトンの伝説は急速に広がった。
スティルトンと呼ばれるための条件
青いスティルトンと呼ばれるためには、チーズは以下の条件を満たさなくてはならない。
- 使用の前に殺菌された、3つの郡で搾乳・生産されたミルクだけから作られること
- 伝統的な円筒形であること
- それ自身の外殼あるいは皮を形成すること
- 圧縮していないこと
- 中心から放射状に出る繊細な青い縞模様を持っていること
- スティルトンに特有な味の特性を持っていること
白いスティルトンには、通常スティルトンに特有な青い筋を付けるカビ Penicillium roqueforti は使用しない。